Lesson6-3 防災は備えが大切③

経験者に学ぶ備え

”万が一に備えて”と思考を巡らせても、実際に経験が無ければ想像もつかないところも多いですよね。

今回のページでは
東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨など、近年の災害で被災した人の意見を参考にしてみましょう。

「あってよかった!」グッズとは?

箒とちりとり、充電式掃除機

割れたガラスや、散乱した調味料などの片付けに活躍。
生活していくには、まず片付け作業

コンセントが必要な掃除機のみだと災害時に使用できないため、
電源不要な箒とちりとりや、充電式のものが役に立ちます。

軍手

ガラスなどの尖ったものから手を守ったり、家具や瓦礫の片付けに便利です。
避難時の怪我の防止にもなるので、子ども用を含め家族分あると良いでしょう。

使い捨てのゴム手袋も便利です。

バケツ

節水のため、体を洗う→洗濯→トイレ、などと水を繰り返し使うために貯めておくことができます。
給水所に行くことも考え、複数あれば安心です。

LED照明、キャンドル

停電時に光にとして。100円均一ショップでも販売されています。
クリスマスグッズだったキャンドルが役に立ったという話も。

台車、カート、リュック

物資など重いものを運ぶのに役立ちます。
車が使えない場合でもこれらがあると安心です。

リュックに袋をセットすれば、給水所からの水を運ぶこともできます。
大量の水は重いので、背負えるだけでも負担を軽減できるのです。

レインコート、ポンチョ

雨の中での移動や作業に便利です。

防寒着や目隠しと、災害時では意外と複数の用途があります。
特に目隠しとしての活用方法はプライバシーのない避難所で重宝します。

ラジオ

テレビが観れなくなってしまい、ラジオからの情報で避難し、津波から逃げ切れたと言う経験談も。
また、自宅避難だと外からの情報が入りにくくなりがちです。
情報は命綱となりますので、しっかり備えておきましょう。

電池、バッテリー

携帯電話やスマートフォンの所有数が多ければ、バッテリーも多めに用意するのが良いでしょう。
家族分あれば安心です。

ウェットティッシュ、おしりふき

断水時に大活躍。特におしりふきは赤ちゃんから大人まで家族みんなで使えます

使い捨てカイロ

真冬の災害で停電してしまうと、寒さ対策が必要です。
すぐに暖かくなるカイロで体を効率良く温められます。

マスク

喉の乾燥対策や、避難所の生活臭対策に活躍。
空気が乾燥する環境での、感染予防にも。

保湿クリーム

災害時はいつもどおりの水分補給が難しくなる上に、
停電すると加湿器が使用できなくなるので、保湿アイテムは重宝します。

ワセリンは赤ちゃんでも使えるので、家族で共有することができます。

衛生用品

オムツや生理用品はあればあるほど安心です。

代用する方法もありますが、肌に直接影響する部分でもあるので
本来のものがある方がストレスなく過ごせます。

現金

災害時はキャッシュレッシュ決済が使えない場合があります。
特に小銭は外出時もある程度は持っておきましょう。

アロマオイル

嗅覚の刺激は素早く脳に届くため、気分がすっきりし、厳しい避難生活に癒しを与えてくれます。
ウェットティッシュに数滴馴染ませて体を拭けば気分転換にもなります。


被災地の現場を少し想像できたのではないでしょうか。

最低限必要なものとあまり変わりがないように感じますね。
災害時は「いつもどおり」ができなくなるから困るのです。

必要なものが揃っている状態を日頃から意識して、備蓄するようにしましょう。

被災したからわかる防災のこと

防災=防災グッズを買うこと

ではありません。

非常用のものばかりを揃え、いざと言う時に使い方がわからなければ、それは備えているとは言えません。

家の中に不要なものが多く、どこに何があるのか把握できていない状態では、
その防災グッズをすぐに取り出すこともできません。

日常で必要なものを、自分の環境に合わせてストックし、
使用したらまた補充しておくだけでも十分に防災と呼ぶことができます。

日頃の防災とは、特別な事をするのではなく、継続的に取り組める事が大切なのです。



今この瞬間から自宅避難を強いられたら、あなたには何が必要で、どんなことに困りますか?
少し想像してみるだけで、やるべき防災が見えてくることでしょう。

それでは次のページでは、日常に防災を落とし込む方法を考え、さらに掘り下げていきましょう。