Lesson6-2 防災は備えが大切②

自宅避難に備えよう

避難所での知らない人との共同生活は、想像以上にストレスとなります。

自宅で避難生活を送れるように、必要な備蓄について学んでいきましょう。

何がどれくらい必要?

スッキリと片付いた家は、それだけで防災に繋がることをLesson5で学習しました。
空いたスペースで自宅避難に備えた備蓄をしましょう。

まず何よりも水の確保が大切です。
大人一人あたり1日3リットルが必要となります。

断水になった時には、給水車が来るまで10日~2週間を要します。
そのため最低でも10日分、30リットルは置いておきたいところです。

3リットルのうちの1リットルは、食器洗いや、体を清潔に保つために必要な量です。
この生活用水はお風呂などに汲み置きしたものでも良いでしょう。

家族分の水を備蓄しようとすると広いスペースが必要になります。
事前に台風や豪雨の予報が出た際には必ず水を貯めておくようにしておきましょう。

食料

大人一人の2週間分の食料の目安です。

  • パスタソース:20個
  • レトルトカレー:10個
  • レトルトご飯:30パック
  • パスタ:2kg
  • カップスープ:10個
  • カップラーメン:5個
  • 米:5キロ

家族の人数、子どもの年齢や高齢者の有無を考慮していつも最低でも2週間分はレトルトや缶詰で生活できる状態を作っておきましょう。

最近は1か月ライフラインが復旧しないほどの大型台風も珍しくありません。
この備蓄プラス、普段の冷蔵庫や冷凍庫の食材を合わせ1ヶ月は食いつなげると安心です。

調理用にカセットコンロガスボンベも忘れずに。

照明

非常時に真っ暗闇で過ごすのは、それだけで不安を増幅させてしまいます。
安全確保はもちろん、灯りには人の心を癒したり安心させる効果もあるのです。

電池式のランタンソーラーパネル付きのランタンを持っておきましょう。
目安は3~5つ程度です。

電池は単3が40本単1が20本あれば良いでしょう。
小さい子どもがいる家庭は、おもちゃに入っている電池を活用することもできます。

ロウソクなど火を使用するものを使う時には、安全面に十分注意してください。

情報機械

停電してしまってもスマートフォンの充電を行えるように、家庭でも充電器を備えておきましょう。
充電式だけでなく、電池式の物も1つは持っておきましょう。

  • モバイルバッテリー:5個
  • 手回し充電式ラジオ:1個
  • 電池式ラジオ:1個

スマートフォンがあれば、情報収集や照明機能などいろいろなことができますが、
それだけではバッテリーをすぐに消耗してしまうので、手回し式や電池式のラジオなど、別のデバイスも用意しておくと安心です。

暑さ・寒さ対策

  • (夏)保冷剤:10個、塩飴:1袋
  • (冬)使い捨てカイロ:15個

暑すぎたり寒すぎたりする環境は、精神面でのストレスだけでなく体にも負担がかかり、体調不良につながります。
ライフラインが停止すると想定して用意しておいてください。

夏場は室内での熱中症にも注意が必要です。
水分と塩分も補給できるように、塩飴やタブレットを備えておきましょう。

衛生用品

トイレの環境は非常に重要です。

体の中の水分がきちんと循環できていないと、体調を崩してしまうためです。
ニオイの問題は家族でも大きなストレスにもなります。

だからと言って排泄を我慢するのではなく、我慢しなくても良い環境であることが大切です。

  • トイレットペーパー:12ロール
  • 45リットルゴミ袋:150枚
  • 新聞紙:30部
  • ペットシーツ:300枚
  • オムツ:4パック

トイレットペーパーは、一回あたりミシン目2つ分あれば十分です。
この量であれば、12ロールで1か月分となります。

ゴミ袋をトイレに設置し、その中にペットシーツや新聞紙を入れて排泄することで、断水時でもトイレを使えるようになります。上記の量で150回分です。

赤ちゃんがいる場合、オムツは4パックあれば1か月過ごせます。
新生児であればプラス1パック用意しましょう。

大人用が必要な家庭も、1か月分は備蓄しておきましょう。

その他生活必需品

例えば、持病の薬やコンタクトレンズ、洗浄液などは、救援物資では手に入らないことがほとんどです。
自分にとって日々欠かせないものは、1か月分を目安にストックしておきましょう。


自宅避難に必要な備蓄量はイメージできましたか?

あくまでも目安ですので、各自がいつもの暮らしや家族構成を考慮して、1番良い物と量を探っていくことが大切です。

続いては、実際に被災した方の経験をもとに備蓄を考えてみましょう。