Lesson6-1 防災は備えが大切①

最低限必要な物を備えよう

家を避難所にできるくらいに安全性を高めていても、いざというときに持ち出せる物の用意は必要です。
あれもこれも持ち出したくなりますが、最低限の避難道具とはどの程度なのでしょうか。

いつもこれだけは持っておこう

非常用持ち出し袋を用意する前に、本当に必要なものは常に持っておくようにすべきです。

どこでいつ災害に遭っても、これだけあればとりあえずは大丈夫というものを確認していきましょう。

衛生用品

歯磨きセットや、生理用ナプキンはどんな状況でも必要になります。
感染症対策で持ち歩く人も増えたウェットシートは、様々な使い道があるので便利です。

ビニール袋や、ビニール製のエコバッグも、ペットシーツと合わせて即席のオムツにしたり、枕を作ることも可能です。
透明なら、火災時には煙を吸わないように顔を覆いながら、目を開けて移動することができます。

携帯周辺機器

生活に欠かせない携帯電話やスマートフォン。
充電切れを防ぐために、バッテリーを持ち歩きましょう。

モバイルWi-Fiがあれば通信環境が悪い場所でも安心です。

食料と飲料

最近はマイボトルも多く売られているので、携帯する人も多くなったのではないでしょうか。
最低でも500mlの飲料は持っておきましょう。

チョコレートなどのスナック菓子はすぐにエネルギーになるので、少量持っておくといざという時に役立ちます。

特に持病がある人は注意すべきところです。
お薬手帳もあわせて持っておきましょう。

メガネやコンタクトレンズが必要な方は、予備やケースを携帯しましょう。

便利グッズ

穴を開けたペットボトルのキャップは、ペットボトルの水をシャワーやウォシュレットに早変わりさせてくれ、災害時に重宝します。

ソーラーライトは停電時に役立ちます。

防災笛は救助を呼ぶためのもの。大声で叫び続けるよりも、体力の消耗を軽減してくれます。
アロマオイルにはリラックス効果があり、殺菌作用のあるものを選ぶと、さらに汎用的です。

メモを取ったり、メッセージを残すために、油性ペンを一本持っておきましょう。
懐紙はメモ書きや、お皿代わりにも使用できる上に、ティッシュ代わりにもなるので便利です。

防寒・防水グッズ

撥水効果のある風呂敷は、防水だけでなく防寒にも役立ちます。
普段は急な雨から、体や荷物を守ることができます。

自分にとって「無くてはならないもの」という視点で、ベストな内容を考えてみましょう。

非常用持ち出し袋を備えよう

災害発生の瞬間、命を守ることができたら、次は生き延びることを考えなければなりません。
自宅以外で生活することを考え、非常用持ち出し袋には、避難生活を続けるためのものを用意しましょう。

食料と飲料

食べ物は1週間分を目安にしましょう。
水は一人当たり、2〜3リットルが1日に必要です。

生活用水はなるべく節水する工夫をしましょう。

便利アイテム

レジャーシートタオル風呂敷などは、避難所の冷たい床に敷いたり、防寒グッズにもなります。
ラップは食器に貼れば、洗わなくても繰り返し使えるようになります。

新聞紙も防寒や、非常用トイレ用など様々なシーンで使えます。
朝刊3日分ほどあると十分です。

電気、情報

キャンドルLEDライト懐中電灯を備えておきましょう。

モバイル充電器は非常用持ち出し袋にも入れておくと安心です。
避難所や物資についての情報収集は欠かせないので、携帯ラジオも用意しましょう。

救急セット

応急手当て用に、ガーゼ包帯絆創膏サージカルテープなどは
一通り準備しておきましょう。
ウェットティッシュベビー用のおしりふきは、入浴できない時に体を拭くのに使用できます。

除菌できるアルコール入りのものも大切ですが、
肌への刺激が少ないアルコール不使用タイプもあると良いです。

避難生活中は体調不良を起こしやすいので、鎮痛剤風邪薬も備えておきましょう。

暑さ寒さ対策

避難所にはエアコンがないと想定して準備しましょう。
雨具は風と水を通さず、生地も薄くてかさばらないのでオススメの防寒具です。

衣類

目安は3日分です。季節に応じて入れ替えるようにしてください。

羽織れるもの:1枚
トップス:3枚
ズボン:2本
下着:3枚
靴下:3足

避難所では洗濯ができないので、下着は使い捨てのものを用意しておくのも良いでしょう。
おりものシートを使って、繰り返し使う方法もあります。

衣類は濡れないように、ビニール袋に入れて、持ち出し袋に入れておきましょう。

注意点

非常用持ち出し袋は、なるべく玄関に置いておきましょう。
外出中に被災しても、すぐに持ち出し袋だけ持って行くことができるようにです。

袋は、両手が空くように必ずリュックを。
アウトドア用は撥水加工されているものもあり、頑丈な作りです。


いくら家が丈夫で安全でも、その想定を超える災害が起こりうることを忘れてはいけません。
家が浸水してしまうとせっかくの備蓄も使えない場合があります。
素早く持ち出せる準備は必ずしておきましょう。

続いて、自宅避難に必要な備蓄について学習します。