調熱性のある家に
日本には四季があります。
そのためジメジメした梅雨の時期もあれば、猛暑、積雪することもあります。
災害は春夏秋冬いつやってくるかわかりません。
自宅の調熱性と調湿性が高いと、災害時にガスや電気が使えなくなった時でも快適に過ごすことができ、
自宅で避難生活ができる可能性が高まります。
断熱性を確認しよう
暑さや寒さは人間にとって心身ともにストレスになります。
災害時には非常事態下でのストレスもあり、体温調節が上手くできなくなることも。
それほど暑さ寒さ対策は重要なのです。
旧耐震基準の住居には断熱材を使用していないものが多くあるので、
その可能性のある方は、断熱施工の検討をお勧めします。
自宅の断熱性を見直しておくことで、日頃からも快適に過ごすことができます。
以下の点をチェックしておきましょう。
- 断熱材の有無
- 窓は断熱化できているか
- 隙間はないか
断熱材
断熱材は大きく繊維タイプとボードタイプがあり、それぞれ特徴があります。
繊維タイプ

- グラスウールやロックウールなど
- 柔らかく扱いやすい
- 手頃な価格
- 壁や天井に適している
ボードタイプ

- ポリダンやスタイロフォームなど
- 湿気や水に強い
- 繊維タイプより価格は高い
- 床に適している
※ポリダン
ポリカーボネート製の段ボールパネル。プラスチック製のプラダンよりも耐久性がある。
屋根や壁には断熱塗料を塗るという方法もあります。
遮熱塗料だと断熱塗料よりも少しコストダウンできます。
様々なメーカーから発売されており、その効果も実証されています。
窓
窓は、最も空気が逃げていく部分です。

ほとんどの家でリビングには大きな窓があると思いますが、
冬場の家の中の暖かい空気はおよそ半分が窓から逃げて行ってしまいます。
一方で、窓は自宅の中で断熱化が簡単で着手しやすい箇所です。
ここをまず断熱化できれば、自宅は格段に過ごしやすくなります。
二重サッシは断熱性に優れていますが、ボードタイプの断熱材を使って内窓をDIYする方法もあります。
カーテンも断熱性を高めるのに身近なアイテムです。
夏は日差しから守り、冬は保温性を高めてくれます。
夏場であれば、すだれを使うのも簡単で低コストにできる断熱対策です。
気密性
断熱性を高めるなら、隙間を作らないようにすることが肝心です。
いくら断熱材を採用しても隙間があるとそこから空気が入れ替わり続け、
室内の温度湿度が簡単に変化してしまうのです。
壁と天井、壁と床が接する部分は隙間ができやすいので特にしっかりと確認しておきましょう。
断熱性は面積の広い屋根や壁、床、そして窓に着目して確認すると効率的です。
災害時の停電に備えて、家電に頼らない暑さ寒さ対策を心がけましょう。
続いては、調湿と防災について説明します。